工務店の仕事 - 棟上げ -

2022年12月09日
松川 晃弘

こんにちは!!紀南最大の大工集団MUKUの松川です。

先日、田辺市内で棟上げ(むねあげ)を行いました!棟上げとは柱や梁などの骨組みを立てて、最後にその家で一番高い位置で横にかける木材『棟木(むなぎ)』を付けるところまでが棟上げとなります。

この日だけは大工も5~6人集まって作業を行うので、大工工事の中で一番目立つ作業になります。

MUKUは大工を20名近く抱えているので基本応援の大工は呼ばず、他の現場と調整をしながら作業は自社の大工で行います。

棟上げの始まりは柱を立てる

棟上げはまず、柱を立てる作業から始まります。柱一本一本に番号(例:い5)が振られてて、前もって組んでおいた土台に立てていきます!!柱を立て始めて15分後にはこんな感じです。

大工仕事の見せ場、棟上げ

ほんと棟上げの作業は目に見えて形が出来上がって、しかもそのスピードが速い!!なのでいつまでも作業を見とけます(笑)そしてこの瞬間は今しかないと思って、僕が棟上げの日に撮影した写真は200枚以上(笑笑笑)。棟上げの日はアルバムが増えてしかないです(苦笑)。

レッカーを使った棟上げ

柱が立つと次は横架材(おうかざい)と呼ばれる、梁(はり)や桁(けた)を上げていきます。写真のようにレッカーで材料を上げて、取り付ける位置まで運びます。

そこには大工が居て、材料をはめ込んでいきますが。。。この時に手だけだと入り込んでいかないので、掛矢(かけや)と言う材料を叩く木製のハンマーみたいなものを使います。

材料が入ったあとは別の大工がボルトや金具で締め固めて行きます!!そしてこの作業を繰り返してお昼過ぎには。。。

家の形が出来ています!!!!何回見ても棟上げは凄いなぁって思います。家の形が出来上がってからは野地板(のじいた)と言って、屋根を作って行きます。

野地板を張る大工

木造軸組み工法と言われる、昔から大工が木を使って建てる場合はほとんどこの流れで棟上げが進みます。昔はレッカーや電動の工具は無かったので時間はかかりましたが、掛矢のように昔と同じ道具を使って作業を進める部分もあり、改めて木造建築の歴史を感じます。

棟上げが終わるとそのまま上棟式に、四方をお神酒・洗米・塩で清めてこれからの工事の安全・ここでの暮らしを祈願します。

その時は大工も法被(はっぴ)を着て参加します。背中の『匠』、法被がほんと良く似合う!!一日、おつかれさまでした。そして棟上げ、本当におめでとうございます。