新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり

2024年11月16日
松川 晃弘

こんにちは!和歌山最大の大工集団MUKUの松川です。先日あった現場での出来事なんですが、、、お施主さまと打合せした内容を現場の大工さんに共有している時、シューズクロークの棚を固定棚として取り付けるのに『棚受けの金具をどうしようか?』って話になって、可動棚なら難しいですが。。。固定棚なら金具を隠せるんじゃないかって。見たときに棚だけが付いてる状態の方が見た目は綺麗なんですが、モノを載せたときにたわむので、補強の金具は必須になります。結果、その金具を壁の中に埋め込むことにしたんですが、、、その時に大工さんが「この棚、どうやって付いてるんやろ?って思われるように納めたいよね」って、二手間も三手間もかかる方法ですが、大工さんも家づくりに真剣で、誇りを持って、一緒に家づくりが出来ていることを改めて感じて、嬉しい気持ちになりましたので、今回は、そんな大工工務店だならではので手仕事、造作へのこだわりについて綴りたいと思います。

家づくりの中で造作する部分は少なくなって来ていますが、、、案外、今も造作で納まていることが多いのって実は、玄関周りになります。

新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり

シンプルの中にも優しい木の雰囲気が残る、この玄関を僕はものすごく好きなんですけど、この中に造作が隠れています。それは「額縁(がくぶち)」と「玄関巾木(げんかんはばき)」です。

新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり

ここの家ではカバザクラという床材の色味や雰囲気に合わせて「ツガ」という木で額縁と玄関巾木を造作しています。住宅会社さんによっては床材に合わせたシート貼りの既製品を使っているところもありますが、作りたい雰囲気に合わせて厚みや高さ、納め方を自由に考えられるのが造作の魅力、それにがっつりはまっている自分たちが居ます笑。ホールの床高さに合わせて付け巾木を回し、この時、絶対に付け巾木はどこかで額縁に当たるので、見付け(見えている面)の寸法は揃えてあげます。そうすることで一本の線のように通るので、見た目が綺麗になります。そして、、、今ままで建てさせて頂いた家でも、毎回と言っても良いほど、玄関周りの納まりは違います。

新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり
新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり
新築・注文住宅を建てる大工工務店の造作へのこだわり

プランによって玄関の広さが違ったり、家に入った時の見え方が違ったりするので、毎回、納まりを検討するのですが、これがまた楽しくて、玄関って家の顔になるので、そこを綺麗に納めるのに造作は必要だと思います。