CASE STUDY
MUKUモデルハウス -vol.1-
MUKU初めてのモデルハウスが上富田町朝来(熊野高校近く)でオープンしました。
モデルハウスだからといってスペシャルな仕様にはしないで、MUKUの家づくりを素直に表現し、デザインと性能、そしてコストとのバランスを整えながら、手仕事によって一つ一つ丁寧に納めたMUKUらしい仕上がりになっています。
床は色味の薄いカバ(バーチ)の無垢材、壁・天井には大理石を原材料とした塗り壁を採用して、全体的にトーンを抑え、木の家具が映えるようなコーディネートにしています。
この色合いがたまらなく可愛い。。。
節のある床材にアイアンを使ってメリハリを作るコーディネートとは違う、色味を揃えてメリハリを作らないコーディネート、ただ、これだと空間が単調になって会議室のような冷たい雰囲気になりかねないので。。。
空間にアールを取り入れてバランスを整えています。
ペンダントライトやダイニングテーブルは丸い形を、吹抜けとの境の天井部分は大工さんにアールで加工して貰って、空間に違いを演出しています。
空間を綺麗に、かっこよくする為の見せ方で大事なのは、かっこいい物を入れるよりも『違和感』を無くしていくことだと思っています。
その一つにラインを意識することがあって、例えば内障子とリビングの天井の高さを一緒にしてラインを揃えています。
ただ既製品のサッシの場合、規格の寸法は高さが2m20㎝までしか無いので、モデルハウスではこの高さに合わせてリビングの天井を作っています。(一般的には天井は2m40㎝が多いです)
オーダーでサッシを注文すると費用が高くなるのと、天井の高さを低くすることで塗り壁の面積が少なくなって費用を抑えられて、心地良さの面でも今回のプランだと天井を低くする方が良い事が多くあったので、このように納めています。
ちなみに、障子の横桟とカウンターの高さも揃えるという徹底ぶり笑。
パッと見たときにラインが揃っていないと感じる違和感を無くす、これだけでまとまりのある綺麗な空間となります。
植栽が映えるシンプルな外観で、玄関面の壁は粗木の板張りでメリハリを付けています。
粗木とは、表面に凹凸を残した状態の木で、内部で使う造作材は人の手がよく触れるところなので、プレーナーで綺麗に仕上げていますが、外部にはあえて木の凹凸を残しています。
こうすることで塗装をする際に木肌の違いによるムラが出やすくなって、そのムラがまた渋いなぁって思って、この仕上げ方を採用しました。
塗料は着色系ではなく「ウッドロングエコ」を採用、木は時間と共に流木のようなシルバーアッシュの色合いになっていきますが、その風合いを短い時間で引き出す塗料となります。
この塗料は粗木に塗ってあげる方が仕上がりが格段に綺麗だと思うので、この組み合わせが好きで使っています。