CASE STUDY
開放感のある
アールのかわいい家
お施主さまより頂いたご要望は開放的なLDK。
広さは20帖となりますが、帖数以上に広く見せる工夫を散りばめています。
例えば天井の高さ、リビング・キッチンは一般的な高さよりも低く設定することで、ダイニングに設けた吹抜けとの間で生まれるメリハリが空間を広く見せて、逆に天井の低いリビング・キッチンは水平方向の抜けを演出、階段もオープン階段とすることで2階との繋がりが開放的なLDKとしてくれます。
そして南面に設けた大きな窓は吹き抜けを介して1階と2階に光を差し込ませるだけでなく、このお家の特徴となるように、元々は2つの窓を1つの窓のように外観からでも内観からでも見えるように手仕事を施し、内・外から見ても楽しめるようにしました。
オープン階段ってかっこよくて、あるだけで存在感が凄いのが特徴ですが、ただ空間にあるだけっていうのがもったいなく思って、あえて存在感が薄くなる(空間に馴染む)ように考えました。
開放的な空間とする為に吹抜けを設けその中に階段を配置、下にはキッチンの一部を、その横には1階から2階までつながった特徴的な窓を、こんな風に他の特徴とつなげることで、オープン階段の存在感を薄くしながらも、オープン階段+〇〇みたいな,それぞれの組み合わせによって、違う雰囲気を作りました。
とはいえオープン階段の作りにもこだわりはちゃんとあって、手摺りはボルト止めではなく、丸棒を現場溶接でとめています。
これが凄く綺麗で、ボルトが見えないだけですっきりと納まり、オープン階段の無骨なかっこよさに丸い手摺りは可愛すぎました。
線が綺麗に見えるように納まりを検討して出来た空間の中に色や素材ではなく、丸を取り入れ、形をアクセントにしました。
畳コーナーの垂れ壁や吹抜けの壁はアールに加工し、照明器具やダイニングテーブルに丸のデザインを採用、オープン階段やオープンキッチン、特に色の濃いものを入れるとかっこ良すぎる雰囲気になるところを上品に、可愛いんだけど可愛くなり過ぎないように数や大きさを調整し、美術館のような空間を目指しました。
住宅ではあまり見ることのないアールの加工ですが、旅館や宿も生業として手がける大工集団ではよくある事で、その技術を住宅に活かすことで他では見かけない、ていねいで特別な家となりました。
吹抜けの隣にフリースペースを設けることで、LDKの一部として使えるようにしました。
吹抜け越しに見える1階から繋がる大きな窓が、より空間の一体感を演出してくれます。
また手すりも0からつくったものなので、そのままカウンターの足として使えるようにしています。
今回の家は、大工さんによる木の加工はもちろん、鉄鋼屋さんと打合せを重ね、スチールの加工にこだわりました。
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